怠け者の旅と多肉の古民家暮らし

好奇心の赴くままにいろいろ書きます。

乳香を求めてオマーン サラーラへ

オマーン旅行の一つの目的は乳香について知り、購入することでした。

乳香とは、聖書にも出てくる東方の三賢人がイエスが生まれた時に贈り物とした黄金、没薬、乳香としても登場します。
古代エジプトでも、神聖なお香として使われていたとか。

英語では、フランキンセンス(Frankincense)と呼ばれます。
ソマリアエチオピアオマーン、イエメンが原産地で、ボスウェリア属の5種類ほどの木から採ることが出来ます。
木を傷つけて固まった乳白色の樹脂を集めてお香にします。
オマーン全土で一般的に使用されているため、どの町でも市場で買うことが出来ます。

ですが、オマーンの中でも、乳香の木が生えているのはイエメン国境近くのサラーラの町近郊になります。
この木を見てみたいーということで、ニズワから夜行バスでサラーラへ向かいました。

明け方、サラーラ近くなってくると、らしき木が生えているではありませんか!
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街の特産品ということもあり、乳香にちなんだ観光地がたくさんあります。

1. 乳香博物館
  サラーラの歴史+地理+乳香の種類について学ぶことが出来ます。
  乳香は採れる場所によって品質、お値段も変わってきます。
  見た目の色も違う!

  ・ホジャリ(al-hojari)   産地:サムハン山のホジャリ谷
  ・アンナジュディ(annajdi) 産地:ナジュディの丘
  ・アルシャジュリ(a-shazri) 産地:ナジュド地域と西の雨の降る地域の間
  ・シャービー(a-sha'bi) 産地:海岸沿いの山の小道
   

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いろんな乳香

  ホジャリが最高級品でシャービーが日常使いの品質です。
  ここでしっかり予習して+隣の遺跡も見学して市場へ向かいます。

2. 市場(スーク)
  市場は海岸沿いにあり、お香屋さんが連なっています。
  食用、お香用と品質によってお値段も違う。
  食用はそのままガムみたいに噛んでもいいし、水に溶かして飲んでも良いのだそう。
  胃腸にすごく良いよーと言われお試しにもらいましたが、苦くて美味しいものではない。。。
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  見ているとお店によって値段もピンキリですが、東アフリカから輸入して売っているものは安いのだとか。
  色が白い物がお値段は高くなる印象です。
  頑張って交渉しても、白いのはあまり安くならないかった。。。
  湾岸から来たカタール人が箱で大人買いして、この店の品質が一番!と言っていたおばあちゃんのお店で買いました。
  
  乳香の他にも、アフリカから輸入したという樹液のお香。
  

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調べたけど何かは分からず。おじちゃん曰く東アフリカの樹液

  いろんな香料をブレンドしたお香などなど。
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  匂いを試して歩くでも非常に楽しいです。
  買いもしないのにサラーラ滞在中は毎日言って楽しみました。

3. 乳香公園 Frankencense Park of Wadi Dawkah
  乳香を採取しているところも見たい!ということで、栽培地へも訪問。
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  しかし、1月はシーズンではないということで、残念ながら見ることはできずでした。
  でも、乳香の木にたくさん囲まれて、樹の姿をゆっくり観察。
  うねっとした木の形や葉の形が、日本の植物とは全然違って神秘的です。
  栽培してみたいけど、日本の湿気と気候ではかなり難しそうです。。。
  

サラーラは、リゾート地としても有名。今は、フリーゾーンの貿易港としても開発中。
湾岸の人たちが、雨季には雨を楽しみに多く訪れ、乾いた大地が緑いっぱいになるんだとか。
全く違う景色を見せてくれる町だということで、是非、次は緑の茂る季節に行ってみたいものです。